夫妻肺片とは
夫妻肺片(フーチーフェイピエン)は、四川省成都を代表する冷菜の一つで、薄切りにした牛肉や牛の内臓などに、辣油、花椒、香味調味料を合わせる料理です。料理名に「肺」とありますが、現在よく知られる構成では牛肉、牛タン、牛ハツ、牛モツ類などが中心で、肺を必須材料とする料理ではありません。
商務部の老字号資料では、1930年代初めに郭朝華・張田政夫妻が作った料理として紹介され、牛頭皮、牛心、牛舌、牛肚、牛肉などを卤製して薄切りにし、辣椒油や花椒などを合わせる伝統が記されています。麻辣の香りだけでなく、部位ごとに異なる歯ざわりを楽しむ冷菜です。
基本情報
| 正式な料理名 | 夫妻肺片 |
|---|---|
| 日本語表記 | 夫妻肺片 |
| 英語表記 | Fūqī fèipiàn / Sichuan sliced beef and offal in chili oil |
| 国・地域 | 中国・四川・成都 |
| 料理タイプ | 牛肉・内臓の冷菜/前菜 |
| 主な食事場面 | 前菜、冷菜、酒席・宴席、取り分け料理 |
夫妻肺片の特徴
複数の牛肉部位を薄切りで合わせる
赤身肉だけでなく、舌、心臓、胃など異なる部位を組み合わせる作り方が知られています。部位ごとの弾力や歯切れの違いが料理の個性になります。
卤製した素材に紅油だれを合わせる
素材は香辛料を使った煮汁などで下味を付けてから冷まし、薄切りにします。その後、辣油や花椒を含むたれで香りと辛味を加えます。
冷菜でも香りが強い
温かい炒め物ではなく冷菜ですが、紅油、花椒、にんにくなどによって強い香りがあり、前菜として食欲を引き出します。
主な材料
- 牛肉・牛頭皮など:旨味と噛みごたえを作る中心材料です。
- 牛タン・牛ハツ・牛モツ類:部位ごとに異なる弾力や食感を加えます。
- 辣油:鮮やかな色と唐辛子の辛味、油のコクを与えます。
- 花椒:しびれる香りを加え、四川らしい麻辣味を作ります。
- 醤油系のたれ・香味野菜:塩味、旨味、にんにくやねぎの香りを加えます。
- 落花生・ごまなど:仕上げに香ばしさや食感を足すことがあります。
味と食感
辣油の辛味と花椒のしびれる香りが強く、醤油系の塩味や香味野菜の風味が続きます。赤身肉、舌、胃など部位ごとに食感が異なるため、同じたれでも一口ごとに噛み心地が変わります。
代表的な種類と地域差
使う部位の組み合わせ、卤製の香辛料、紅油だれの甘味・酸味・辛味、落花生やごまなどの仕上げに違いがあります。現在は店によって牛肉中心の構成や内臓を多く使う構成など幅があるため、「肺を使うかどうか」だけで正統性を判断するのは適切ではありません。
いつ、どのように食べる料理か
冷菜・前菜として食事の初めに出されるほか、複数人で料理を取り分ける場面でも食べられます。香りと辛味が強いため、温かい主菜や青菜、スープなどと組み合わせると食卓に温度と味の変化が生まれます。
動画レシピを見るときの比較ポイント
CookClipでは複数の子動画記事を整理して表示するため、動画ごとの違いは次の点を見比べると分かりやすくなります。
- 使用する牛肉・内臓の部位
- 下ゆで・卤製の香辛料と時間
- 薄切りの厚さ
- 辣油と花椒の比率
- たれに甘味や酸味を加えるか
- 落花生・ごま・香味野菜など仕上げの違い
よくある質問
夫妻肺片には本当に肺が入っていますか?
料理名に「肺片」とありますが、現在一般に知られる作り方では牛肉や牛タン、牛ハツ、牛モツ類などが中心で、肺は必須ではありません。
夫妻肺片は温かい料理ですか?
一般には薄切りにした卤製の肉や内臓をたれで和える冷菜として提供されます。
どんな味ですか?
辣油の辛味、花椒のしびれる香り、醤油系の塩味とうま味が中心で、香味野菜の風味も重なります。
よだれ鶏とは何が違いますか?
どちらも四川の辛味ある冷菜ですが、夫妻肺片は牛肉や牛の内臓を中心にし、よだれ鶏は鶏肉を主材料にします。