ティラミスとは
ティラミス(Tiramisù)は、コーヒーを染み込ませたサヴォイアルディと、マスカルポーネを使ったクリームを重ね、表面にココアを振って仕上げるイタリアの冷たいデザートです。
基本材料は比較的少ない一方で、卵黄だけを使うか卵白も使うか、卵を加熱するか、コーヒーを甘くするか、クリームをどの程度軽く仕上げるかなど、作り手によって工程には違いがあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現地語名(イタリア語) | Tiramisù |
| 英語表記 | Tiramisu |
| 国・地域 | イタリア(ヴェネト州、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州などに起源説がある) |
| 料理タイプ | コーヒーを含ませたサヴォイアルディとマスカルポーネクリームを重ねる冷製デザート |
特徴・材料・基本的な作り方
コーヒーとマスカルポーネの組み合わせ
ティラミスの味の中心になるのは、ほろ苦いコーヒーと濃厚なマスカルポーネです。甘いクリーム、コーヒーを吸ったサヴォイアルディ、仕上げのココアを一緒に食べることで、甘味と苦味のバランスが生まれます。
サヴォイアルディは短時間でコーヒーに浸す
サヴォイアルディは吸水性が高いため、長時間コーヒーに浸すと崩れやすくなります。今回確認したレシピでも、冷ましたコーヒーへ短時間だけ浸してから並べる方法が使われています。
卵の扱いには複数の方法がある
卵黄と卵白を分けてそれぞれ泡立てる方法、卵黄だけを使う方法、加熱してからマスカルポーネと合わせる方法などがあります。加熱工程を入れるレシピでは、クリームの食感だけでなく卵の衛生面も意識されています。
主な材料・調味料
- 主材料:サヴォイアルディ、マスカルポーネ
- クリーム:卵または卵黄、砂糖
- 浸し液:エスプレッソ、モカコーヒーなど
- 仕上げ:無糖ココア
- 追加材料:レシピによって牛乳、バニラなど
- 香り:レシピによって酒類を加える場合もある
基本構造はよく似ていますが、実際のレシピを比べると、マスカルポーネ500gに対する卵の数や砂糖の量、卵白を使うか、卵を加熱するか、冷蔵時間などに違いがあります。
6つの動画レシピを比較
CookClipでは6つのティラミス動画レシピを掲載しています。5本はクラシックなティラミスを軸にしたレシピで、1本は祝祭向けに仕上げたアレンジです。
ここからは一般的なティラミスの説明ではなく、掲載している動画や作り手の公開レシピを横断して整理した比較です。
| 動画レシピ | クリーム | サヴォイアルディ・コーヒー | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Pastigioca | マスカルポーネ800g、卵黄約6個、砂糖250g、水60g | サヴォイアルディ35〜40本、エスプレッソ | 卵黄・砂糖・水を加熱してから泡立てる。卵白を使わない濃厚なタイプ |
| Alessandro Santarelli | マスカルポーネ500g、卵4個、砂糖120g | サヴォイアルディ72本、コーヒー12杯 | 材料数を絞ったクラシックな構成で、8人分を明確な分量で紹介 |
| Cookist | マスカルポーネ750g、卵5個、砂糖120g | サヴォイアルディ、冷ましたコーヒー | 卵黄を約80℃、卵白を約70℃まで加熱してからそれぞれ泡立てる方法 |
| Radish | 詳しい材料・配合は個別記事で確認 | 詳しいコーヒー量・サヴォイアルディ量は個別記事で確認 | CookClipに掲載している別のクラシック系ティラミスとして比較できる |
| JamilaCuisine | マスカルポーネ500g、卵5個、砂糖8大さじ、バニラ、塩 | サヴォイアルディ400g、甘くしたコーヒー500ml | 卵黄と卵白を分けて使う。コーヒーにも甘味を付けるタイプ |
| Fatto in Casa da Benedetta | マスカルポーネ500g、卵黄8個、牛乳400ml、砂糖100g | サヴォイアルディ280g、冷たいコーヒー | 牛乳を加えた卵黄クリームを使い、表面をデコレーションする祝祭向けアレンジ |
6本を比較して分かったこと
マスカルポーネ500gでも卵の使い方は同じではない
Alessandro Santarelliはマスカルポーネ500gに卵4個、JamilaCuisineは500gに卵5個を使います。Benedettaもマスカルポーネは500gですが、全卵ではなく卵黄8個と牛乳400mlを組み合わせています。同じ量のマスカルポーネでもクリームの構成はかなり異なります。
Pastigiocaは卵白を使わない
Pastigiocaでは約6個分の卵黄を砂糖と水と一緒に加熱し、十分に泡立ててからマスカルポーネ800gを加えます。卵白を加えないため、卵白を泡立てて軽さを出すレシピとはクリームの作り方が異なります。
卵を加熱する方法にも違いがある
Pastigiocaでは卵黄、砂糖、水を鍋で加熱します。Cookistでは卵黄側を約80℃、卵白側を約70℃まで別々に加熱してから泡立てます。生卵をそのまま使うレシピと比べると、加熱工程が一つ増えるのが大きな違いです。
コーヒーを甘くするかどうかも分かれる
JamilaCuisineでは500mlの甘くしたコーヒーを使います。一方、Pastigiocaではエスプレッソを甘くしすぎないことを勧めており、Cookistのクラシック系でも無糖の冷たいコーヒーを使う方法があります。コーヒー側に甘味を持たせるか、クリームの甘味を中心にするかで味の印象が変わります。
サヴォイアルディの量にも大きな差がある
Pastigiocaでは35〜40本、Alessandro Santarelliでは72本、JamilaCuisineでは400g、Benedettaでは280gを使います。人数や容器の大きさが異なるため単純な多い・少ないでは比較できませんが、クリームとビスケットの比率を見ると各レシピの仕上がりの違いを理解しやすくなります。
Benedetta版はクラシック5本と性格が違う
Benedettaの祝祭版では、卵黄と砂糖だけでなく牛乳400mlを使ってクリームを作ります。仕上げも祝祭向けのデコレーションを施すため、クラシックなティラミスの比較とは分けて見る方が分かりやすいレシピです。
目的別に動画レシピを選ぶ
6本は材料の骨格が似ていますが、卵の扱いとクリームの作り方に大きな違いがあります。「どれが一番よいか」ではなく、作りたい仕上がりや工程から選ぶと分かりやすくなります。
| 作りたいタイプ | 動画レシピ | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| 卵黄を加熱した濃厚なクリームを作りたい | Pastigioca | 卵黄、砂糖、水を加熱してから泡立て、卵白を使わずマスカルポーネと合わせる |
| 少ない種類の材料でクラシックに作りたい | Alessandro Santarelli | 卵、砂糖、マスカルポーネ、サヴォイアルディ、コーヒーという分かりやすい構成 |
| 卵黄と卵白の両方を加熱したい | Cookist | 卵黄と卵白を分け、それぞれ温度を上げてから泡立てる工程を確認できる |
| 別のクラシック系も比較したい | Radish | 別の作り手によるクラシック系ティラミスとして、材料や工程を個別記事で比較できる |
| 卵白を使った軽いクリームを作りたい | JamilaCuisine | 卵黄と卵白を分けて泡立て、マスカルポーネへ合わせる構成 |
| パーティー向けに華やかに仕上げたい | Fatto in Casa da Benedetta | 牛乳入りのクリームと表面のデコレーションを使う祝祭向けアレンジ |
ここでの分類は料理の優劣を決めるものではありません。卵の扱い、クリームの配合、コーヒーや仕上げ方など、実際のレシピで確認できる違いをもとに整理しています。
6つの動画レシピを詳しく見る
- Pastigiocaの加熱した卵黄で作るティラミスを見る
- Alessandro Santarelliのクラシックティラミスを見る
- Cookistのクラシックティラミスを見る
- Radishのクラシックティラミスを見る
- JamilaCuisineのクラシックティラミスを見る
- Fatto in Casa da Benedettaの祝祭ティラミスを見る
よくある質問
ティラミスの卵は生のまま使いますか?
生の卵を使うレシピもありますが、加熱したり、市販の殺菌済み卵を使ったりする方法もあります。今回比較した動画でも、PastigiocaやCookistのように卵を加熱するレシピがあります。
卵白は必ず必要ですか?
必須ではありません。Pastigiocaのように卵黄だけを使うレシピもあれば、JamilaCuisineのように卵白を泡立ててクリームへ加えるレシピもあります。卵白を使うと比較的軽く、卵黄中心では濃厚な食感になりやすくなります。
コーヒーは砂糖入りと無糖のどちらがよいですか?
どちらのレシピもあります。クリームが十分甘ければ無糖のコーヒーで苦味を残す方法があり、JamilaCuisineのようにコーヒー自体へ甘味を付ける作り方もあります。
サヴォイアルディはどのくらいコーヒーに浸しますか?
長く浸しすぎないことが重要です。短時間で表面にコーヒーを吸わせ、クリームと重ねて冷蔵している間に水分をなじませると、崩れにくく層を保ちやすくなります。
作ってすぐ食べられますか?
組み立て直後より、冷蔵庫で数時間休ませた方がサヴォイアルディとクリームがなじみます。Pastigiocaでは少なくとも4時間、できれば一晩休ませる方法が示されています。